|
きっかけは ”How Come!? ” |
![]() |
城河内 美樹 ( 2006年度 受講生 ) “VIEUX MONTREAL“にて。 |
一年前の今頃、私はまだカナダにいた。まさか今、こうして日本語教師になるための勉強をするとは、当時思ってもみなかった。何かを始めるきっかけは、ひょんな事から生まれるものだ。 |
![]() |
以前、幼稚園教諭だった私は、留学先のカナダでも、ボランティアで子ども達に日本語を教える機会があった。国の教育方針の違いに驚きととまどいはあったものの、差し当たり問題はなかった。 |
![]() |
クラスメートとともに♪ (Mcgill大学にて) |
しかし、外国人の友人達に「日本語を教えてよ」と言われ、「いいよ」と引き受けたものの、いざ教えようとすると上手く説明出来ない。ごく普通の文型で、いきなりつまずいたのだ。母国語でありながら、日本語の文法、構造について、ほとんど何も知らない事に気づき、愕然とした。日本人=日本語を教える事が出来るという公式は、見事に崩れ去ったのだった。 ”How come !?” 他人に教えるためには、まず自分が知らなければ!というのが、そもそもの始まりだった。 |
そして留学中、一人の素晴らしい英語教師との出会いも、きっかけの一つだ。その先生はいつも穏やかで、言葉の端々に必ず「くすっ」と、こちらが思わず微笑んでしまうユーモアを忘れない先生だった。どんなに緊張感漂う場面でも(テスト前とか)、その先生のひと言で、途端に場が和むのだ。それでいて教え方も上手く、改めて教師という仕事について考えさせられた。実際、それは自分が学生の立場に再び戻ってわかった発見でもあった。 | ![]() |
“外国人と仕事がしたい”から、“外国人の先生になりたい”と思い始めて今日に至る。どんな時でも ”smile” と ”humor” を忘れずにいたい。そして少なくても、今後「日本語を教えて」と言われても、 ”How come !?” と途方に暮れる事はないだろう。 |
|